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お出かけルポ

「熱血!やんちゃ和尚の子育て講演会」

講師は廣中邦充氏(愛知県にある浄土宗・西居院のご住職)

2011/12/07

こんにちは。織姫ねっと市民リポーターのネネです。
11月27日(日)ゆうゆうセンターにて「熱血!やんちゃ和尚の子育て講演会」が行われました。
やんちゃ和尚こと廣中邦充氏は、問題や悩みを抱える若者をお寺に引き取り、一緒に暮らしながら更生への道筋をたて、成長を手助けされています。メディアにも多数紹介されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
「子どもは悪くない」廣中和尚が常に言われている言葉です。
子どもの立場になり、子どもの心の叫びを話されるその内容に、何度か涙がうるうるとしてしまいました。
名の通り、熱血感あふれる廣中和尚の、とても感動する講演会でしたよ!
講演会が終わった後に、ロビーに現れた廣中和尚のまわりには、相談をする方がひっきりなしでした。
子育ての悩みは尽きないかもしれませんが、廣中和尚のようなパワーをもって、全身全霊子どもに向き合っていけたらと改めて感じました。
講師は廣中邦充氏(愛知県にある浄土宗・西居院のご住職)
講師は廣中邦充氏(愛知県にある浄土宗・西居院のご住職)
司会者(写真左)・手話通訳士(右)
司会者(写真左)・手話通訳士(右)
交野市の子育て支援情報
交野市の子育て支援情報

中田市長による挨拶

中田市長による挨拶
中田市長による挨拶
次世代を担う子ども達が心身ともに元気いっぱい、健全に成長することは皆の願いであります。
人と人とがつながり、助け合いで、親も子も育っていくものです。
交野市では「子どもいっぱい元気な “かたの”」をキャッチフレーズに、「交野市次世代・育成支援後期行動計画」を策定し活動しています。重点目標のひとつでもある「子育てネットワークの構築」では、子ども達を地域の宝として、親・地域・行政・学校・子育て支援が一丸となるようにネットワークをつくり、子育てが楽しいと思えるまちづくりを目指しています。

廣中和尚のプロフィール

1950(S25)年、愛知県生まれの61歳。和尚も少年時代は相当なやんちゃぶりでしたが、ある恩師との出会いが人生を変えてくれたそうです。大学卒業後、塾や会社経営を経て、平成2年に父の跡を継ぎ住職になられました。不登校などの問題を抱え、行き場を失った少年少女を無償で預かり、全身全霊、体当たりの愛情で接し、子ども達の自立と社会復帰を支援している熱血和尚でございます。

廣中和尚のお寺は、通称「平成の駆け込み寺」と言われ、現在17人の少年少女が共同生活をしています。今年で17年目になりました。これまでに全国各地から集まった少年少女843人を更生させ、今も2769人がお寺に入るのを順番待ちしている状況です。

いよいよ、熱血和尚さんの登場です。

廣中和尚の熱血パワーが炸裂した、講演会の幕開けとなりました(^^)
「みなさん、こんにちは!今日はご縁を頂きまして、ありがとうございます!」と、大きな声で呼びかけをしながら、会場中を駆け回り、1人ひとりに握手をされました。
「皆さん、是非立ちあがりましょう!」
「大きく深呼吸」
「失礼しますと右隣の人の肩をもみ、次はさっきはありがとうと言って左隣の人の肩をもんであげてください。」
この行為は「呼応(こおう)」といいます。呼びかけをしたときに必ず答えるというものですが、今の社会や地域、家族の中ではこれが欠けているのではないかなと感じています。

「ありがとう」という言葉

廣中和尚は中学の同級生だった奥さまと結婚して37年目になりました。「僕の妻でいてくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて、毎朝「お母さん、おはよう。」「お母さん、ありがとう。」と必ず言い続けています。
廣中和尚曰く、「ありがとうは日本の文化です。」
「ありがとう」という言葉は私達に温もりと勇気を与えてくれます。

廣中和尚の広めもあり、今では各地域で「ありがとうの日」を定め、活動をされています。愛知県東海市では「ありがとうの日」を定めてから、自殺者数が減少したそうです。普段何気ないことにも「ありがとう」と言えるように、また少しでも多く「ありがとう」と言ってもらえるように行動できれば素晴らしいですね。
壇上のホワイトボードを使われる以外は、観客席を歩き、会場と心を一体にされていました。
壇上のホワイトボードを使われる以外は、観客席を歩き、会場と心を一体にされていました。

一日一生

「一日一日を大事に楽しく生きていこう。」
「今日やるべきことを明日に延ばさない。」

大人は子どもを守る後ろ盾になる

廣中和尚はどんな時でも子ども達の後ろ盾になり、何かあれば絶対に助けてあげるという安心感を与えています。
いじめが原因で自殺を図ってしまう子どもが、そこまで追い詰められていることに気づかない親がいたり、学校や誰かのせいにしてしまう世の中になっているのではないでしょうか。
昨年の夏、小学校6年生の少女がお寺を訪ねてきました。「お父さんも、お母さんも学校も、誰もわかってくれない。」手首には無数の傷がありました。
「どうやって来たのか」と尋ねると、「お母さんの財布からお金を抜き、バスを乗り継いで来た。」という少女に対して、廣中和尚は「そうか!よく来たな!」と迎え入れたと言います。この状況の中で、和尚さんから「よく来たな」と受け入れてもらえた時の少女の安心感は、計り知れないものがあったのではと感じました。
後日、この少女の両親が迎えにきてくれて、「私たちの娘でいてくれてありがとう。」と誠心誠意抱きしめて、一緒に家に帰っていかれました。
子どもは決して悪くありません。大人達が今の子どもの心の叫びに気づいてあげてください。

逃げると追われる

常に言っていることは「逃げるな」「逃げると追われるぞ」です。
子どもだけでなく、親も同様です。子どもの問題から逃げずに真正面からぶつかっていってほしい。
保護者にお願いしているのは、「お父さんもお母さんも、皆で子どもの学校へ行こうよ!」「そして、お父さん、お母さんがもっともっと担任の先生を好きになろう!」親が担任の先生を褒めて好きになれば、不思議と子どもの学力は伸びていきます。

質問タイム

講演の最後に設けていただいた質問タイムです。
「子どもが善悪を理解できる年齢になり、しかられている時は悪いと思っているが、すぐに忘れて罪を重ねてしまいます。その時、親はどうのように対処すればいいのでしょうか。」

廣中和尚は臨床心理士でもある立場から、ひとつは病的なことも心配されました。
あと、善悪のけじめを教えるには、悪いことをしたその時に200%の思いを込めて夫婦で叱ること。そして、3分経ったら忘れてあげてください。(だらだらと叱らない)
善悪のけじめは叱って育てる。父親が叱っても、母親が守っていてはけじめがつきません。父母がことの重大さと、同時に許す勇気を持つことが必要です。
最後は全員立ち上がり、廣中和尚より活力をいただきました。